多摩大学主催の藤沢で行なわれた
「グローバル化する観光産業の人材育成と活用」シンポジウムに行ってきました。
寺島 実郎さん、溝畑 宏さんの対談(講演)の形で行なわれました。
テーマの「観光」は、私たちにとても関連のあることなので、
今回を含め3回すべて伺いましたが、毎回考えさせられる内容です。
データと経験に基づいた寺島さんのお話は、いままで知らなかったことも多く、
とてもためになります。
パワフルで実績のある溝畑さんのお話も、感銘を受けることも多く、
心が揺さぶられるものでした。
「観光、IR(Integrated Resort・統合型リゾート」が主のテーマとはいえ、
幅広く深く「人間」の力をもっと活かすことがテーマにも思えます。
「観光」をテーマにされるときに多くでてくる
「伝統産業」「伝統工芸」を仕事にしている私たちは、
いつも「伝統」ということを考えています。
単純ですが、辞書でも調べたことがあります。(笑)
ウェブで「伝統」の対義語(反対の意味の語)を調べると「革新」とあります。
「革新」つまり「イノベーション」です。流行語のようによく聞く言葉ですね。
「伝統」は「イノベーション」の反対ですから、
めちゃめちゃ「古くさい」ように感じてしまいます(笑)
私は辞書は間違っていると思います。
「革新、イノベーション」の「積み重ね」が「伝統」になるんだと思います。
現代では「伝統的な」といわれる工芸品や芸術や演芸なども、
最初に世間に出た時代には「革新的」なものだったはずです。
その中から、合理的で時代にマッチした部分だけが、
現代の「先進的なもの」につながっているんですね。
現代で「伝統的」といわれるものも、
常に「革新」しつづけて来たからこそ生き残ってきてるんですね。
だからこそ、ただただ「技や術」だけをつなげていくだけではなく
「人間力、こころ」を磨きながら
常にもっといいものはできないか、もっとこの時代にマッチしたことは出来ないかと、
「革新」を積み重ねてゆくことが大切なんだろうと思います。
まずは、2020年の東京オリンピック・・・もうあと5年・・・
でもまだ5年ありますから、
何か「革新×伝統」の「いいもの、いいこと」を世に出したいと思います。